抽出後のコーヒー豆が辿る再利用の形
朝ベッドから起き上がって、まず向かうのはキッチン。意識がはっきりする前に、コーヒーを淹れます。何年もの間、このような朝が続いてきました。コーヒーを作って、それを飲むという静かな時間を過ごしていく中で「この豆をもう一度使うことはできないか」と思うようになりました。
目的を再発見することで、一度使ったコーヒー豆の魅力をまた引き出すことができる。こんなことができたら素敵だなと思い、淹れたあとの豆の使い道について調べるようになりました。今回はその中からいくつか例をピックアップして皆様にご紹介します。
染物
お気に入りの白い服にコーヒーをこぼしてしまって落ち込んだことはありますか?私はあります。せっかくの白が茶色く染まってしまうとしょんぼりしますよね。一方で、せっかくだから茶色く染めてみようという発想もあります。一般的に「染物」と呼ばれる営みです。コーヒー豆をもう一度濡らすことで、より安く自然染料を作ることができます。
やり方はシンプル。コーヒーを淹れたあと、まず3日ほど豆を乾燥させます。そして、乾燥した豆をまた沸騰した水の中に入れます。このようにして二度目に淹れたコーヒーは飲み物としてはいまいちですが、自然染料としては抜群です。綺麗な茶色が浮かんできたら、そこに染めたい布や服を入れてみましょう。入れている時間が長ければ長いほど、色が濃くなります。豆の焙煎度や布の種類に染まる色の濃さは変わってくるので、ここからは実験の領域ですね。素敵な染色体験をされることを願っています。
Image Credit: Ashley Poskin
お肌ケア
コーヒーの豆が美容に役立つとは、なんともびっくりですね。LUSHやInnisfreeなどの有名なコスメブランドもコーヒーを使ったボディスクラブを展開していますが、それにとても似たものを使用済みのコーヒー豆で自作できます。やり方はシンプル。コーヒー豆を水やココナッツオイルと混ぜて、それを手に乗せて直接お肌に塗るだけ。コーヒー豆の粗粒子がお肌の角質を除去してくれます。また、カフェインに含まれている抗酸化物質が血の巡りを促進して、お肌の健康を保ってくれます。
Image Credit: MakeupAlley
デパートなどの香水売り場でお皿にコーヒー豆が置かれているのをみたことはありますか?
香水のテイスティングの間にコーヒー豆の香りを嗅ぐことで、嗅覚がリセットされ、次の香りをより完全に香ることができると言われています。コーヒー豆には匂いを中和する力があり、消臭目的に使われることがあります。コーヒー豆には窒素が含まれていて、炭素と組み合わせると臭いの原因とされている硫黄ガスを排除できます。コーヒー豆を冷蔵庫や冷凍庫に入れると、匂いのする食材を中和することができます。靴箱や体育着袋の中、車の座席の下などに置くのもおすすめです。
Image Credit: The Healthy Feed
コンポスト(堆肥)
コンポストは、埋め立てごみを減らし、独自の栄養豊富な肥料を作るための素晴らしい方法です。コンポストは、通常の生ごみを堆肥と呼ばれる腐敗した有機物に変える自然なプロセスです。堆肥を植物の肥料として使用すると、水と栄養豊富な土壌ができあがります。やり方はシンプル。残ったコーヒー豆を生ごみ、植物の葉、その他の有機物と一緒にゴミ箱に捨てるだけです。時間が経つと、コーヒー豆は濃い暗褐色となり、土のような匂いがして、持とうとすると手の中で崩れます。このような特徴が現れてきたら、混合物が分解してきて、土に還る準備ができたというサインです。
いかがだったでしょうか?これらの目的の再発見レシピの中から、面白いと思ったものがあったらぜひ試してみてください!転用は、私たちが日常的に消費するものにもっと気を配り、ゴミを減らしていくためのいいきっかけになるのではないでしょうか。他に素敵な転用方法などがありましたら、ぜひ教えてくださいね。それでは!