<リターナブルカップ>COFFEESTAND Fuusikaden
3日以内に返却でOK、お客様との信頼関係で実現したリターナブルカップ
COFFEESTAND FUUSIKADEN
LessPlasticは、様々なシーンやスタイルに合わせて、KeepCupリターナブルカップの導入のサポートをしています。
2023年秋、虎ノ門のオフィスビル内に併設する’オールプレス・エスプレッソ虎ノ門カフェ’とともに、ビル内やその周辺のオフィスワーカーをメインにリターナブルカップの取り組みを導入したことを皮切りに、イベントや集合住宅共有ラウンジなどにKeepCupを導入してきました。
我々は提供する「借りて・返す」という体験が、日常生活の中での消費習慣について考えるきっかけになることを願い、サステナブルなカルチャーを広げていく活動をしています。
これまでのリターナブルカップ事例紹介
今回はあるコーヒースタンドにてKeepCupのリターナブルが開始したということで、実際の様子を取材してまいりました。
どのようにリターナブルカップとしてKeepCupが導入されているのか。KeepCupを使おうと思ったきっかけから、導入開始後の利用者の反応まで、たっぷりとお届けします。
ぜひ皆さん、美味しいコーヒーを片手に本ブログをお楽しみください!
Coffeestand Fuusikadenは並木通りにある劇場「シアター風姿花伝」と併設しています。劇場のお客様や近所のお客様がふらっと立ち寄り、コーヒーを飲みながらバリスタと気軽にお話しできるような雰囲気のお店です。
駅から歩いて10分ほどの場所にあるため、アスセスしやすいという場所ではないにもかかわらず、取材した日もお客様が絶えずやってきていていました。驚いたとともに、多くの方に愛されているカフェなんだなと思いました。
さらに、感激したのが、来店されたほとんどのお客様がリターナブルカップを選択していることでした!
導入開始日から、たったの4日間で使用回数74回!
たったの4日でこの数字を出せた秘訣について、カフェオーナーのDaigoさんへお話しを伺いました。
KeepCupを導入したきっかけは?
常連のお客様が持っていたKeepCupを見た時、デザイン性に惹かれて購入したいと思ったことがきっかけでした。
パーツの色のカスタムは、黄色にしました。
シアター風姿花伝のロゴがオレンジと黄色で、劇場のカラーが暖色系であり、また、秋になるとお店がある並木通りが銀杏色に染まるので、「劇場と町を線で結ぶ存在でありたい」という思いから、カフェのカラーが黄色になっています。そういう理由から黄色を選びました。
お客様側からもスタッフ側からもKeepCupのデザインでテンションが上がっています。
日本ではリターナブルカップを実施しているお店はまだ少ない中で、なぜリターナブルカップを導入しようと思ったのですか?
いくつか理由があります。
①使い捨ての紙コップを減らしたい。
当店の外にベンチはあるものの、コーヒースタンドなので持ち帰りがメインです。基本的に紙コップを使用している為それを減らせればと思いました。
②いつも支えてくださるお客様に何か還元したい。
リターナブルカップポイントカードを通してディスカウントを行なっています。
③”借りて返す”に抵抗がなかった。
昔は出前や持ち帰りした食器はお店の人が回収する様子がよく見られました。僕は実家が寿司屋なのでそういったことに慣れていて導入に抵抗がなかったということもあると思います。
KeepCupは決して安くはありませんが、返却されないリスクについてはどう考えていますか?
お店側からはリターナブルカップをご案内するときは常連のお客様のみに絞っています。だとしても、貸し出すときに登録をするわけでもないのでカップがなくなってしまうリスクはあります。
少し話はそれますが、僕は名古屋出身で18歳で上京してきました。(ちなみに元劇団四季のミュージカル俳優さんです。)
帰省したときにお気に入りの店でどうしても欲しい服を見つけたんです。名古屋にしかないブランドなので東京では買えない。でも、当時の僕にとってはパッと買えるような値段ではなかったんです。クレジットカードも作れない年齢だったので、お店の人に東京から現金書留を送るから、それがとどいたら商品を郵送して欲しいと頼んだら「持っていっていいよ」と言ってくれたんです。
このことは僕にとって衝撃的で、今でも強く印象に残っています。18歳の自分にそんな風に言ってくれたその言葉に心が動いたんです。
リターナブルカップはこの出来事に少し似ているような気がします。貸して返すことに気持ちがのっているというか、信頼や信用など簡単に言ってしまうこともできますが、少し違っていて言語化が難しいんです。僕はお店をするにあたって、そういったものも大切にしたいので、それをリターナブルで表現したいと思っています。
実際にリターナブルカップを導入してみて、感じたことはありますか。
お客様のテンションが上がっているのが分かります。そして、意外と楽しんでくれています。面倒って実は面白いし、面白くすることができるんだなという発見でした。また、お店側もお客様に強制はせず、それぞれのライフスタイルを尊重することも大切だと感じています。
さらに、スタッフの意識も変わりました。お店のクリーニング作業時、今までは使い捨てプラスチックカップに一旦液体を移して作業を進めていましたが、あるスタッフが「あ、使い捨ては使っちゃダメだ」と言って違うものに移したんです。僕も驚きました笑
取材を終えて、、、
リターナブルカップの使用回数が伸びているのは店側の想いも大変重要だということが分かりました。
また、地域との繋がりを大切にし、お店とお客さんという関係以上に人間同士が心を紡ぐことで繋がっているからこそリターナブルカップが成立していると感じました。
リターナブルカップの運用をしてから2ヶ月、利用数は約1000回以上!
これは、
- 約3キロのプラスチック消費を削減
- 約22キロの木材消費を削減
- 約2万円の使い捨てカップ資材費用の節約(AUDで算出した場合)
という*影響があります。
*オーストラリア公式KeepCupサイトImpact Culculatorから算出。
KeepCupがサステナビリティーコンサルタント会社と提携し、使い捨てカップを利用せず、再利用を選択した場合の影響について、数値化して見ることができる計算機能。
Daigoさんが、削減できた1000個の使い捨てカップがどのくらいの量なのか分かりやすく、実際にカップを並べて撮影してくださいました!ずらーっと並ぶ大量の使い捨てカップに圧倒されます。
リターナブルカップを導入したことで、これらの使い捨てカップを消費量を削減することができたという結果を聞き、これからのCoffeestand Fuusikadenさんのリターナブルカップの運用にも目が離せません!
Less Plasticは今後もKeepCupを通してリユースカルチャーを広めていきます!
最後までご覧いただきありがとうございました。