<Guide> カフェオーナーのためのリユースガイド
このガイドでは、カフェやその周りのビジネスに関わる人がリユースを取り入れられるためのヒントを記しています。そうすることによって、よりサステナブルなライフスタイルを共に先導することができると考えているからです。
Less Plasticは、カフェオーナーやそこで働く職人の方々が新しい時代を担っていくことを確信しています。これまでも、カフェは世界中で新しい文化や運動が発展する場として機能してきたからです。コミュニティのハブとして、ファッションやアート、社会運動などを焚き付け、新しいアイデアが人々を動かしてきました。
日本でも国内外発祥の有名店が数多くオープンし、コーヒーはたくさんの人が楽しめる一つの文化となりました。そんな中、サステイナビリティの観点からは、まだまだ先進的な取り組みが定着しているとは言えない状況にいます。
世界中のカフェでゴミを減らそうという強い意思が実行に移されている中、日本ではまだ使い捨てプラスックカップが数多く使われています。私たちは、リユースについての対話の場を設け、社会にメッセージを届けている団体です。そんな私たちから送るこのガイドを通して、成長しているコーヒー業界を先導していくヒントをお伝えできたらと思います。
Motivation
金銭的なインセンティブは、エコを持続させるために必要不可欠なアプローチです。
ディスカウントは、お客さんにリユースを促す力を持っています。「リユースカップでコーヒーを買った場合に10%ディスカウント」これは世界中のカフェで基準となりつつあるエコのための策です。
リユースカップを持っていくと、ポイントカードに加算されるというやり方も人気です。再利用することの喜びを直で感じられると同時に、お客さんがお店に戻ってきやすい仕組みとして機能的です。
どちらもシンプル。これらをやりながら再利用の重要性を表現することができれば、サステイナブルな習慣をより多くの客さんに味わってもらうことができます。
Community building
リユースはコミュニティが力を合わせて実現するものです。
サステイナブルな実践をしているコミュニティを応援し、お店にもっと多くのエコグッズ・エコサービスが増える流れを作っていきましょう。
Less Plasticではカフェとカフェに行くことが好きな人たちを繋ぎ、コミュニティとしてより明るい感覚を作っていくことに尽力しています。
カフェオーナーとして、様々な機関と対話を生み出し、環境への意識を相互的に強めていくことで、より豊かな自然環境とセールスが期待できます。
環境保全は一人で成し遂げられません。同じような考えを持つ人と繋がることでより大きな変化を起こしましょう。
Changing behaviours
人の行動の変化は、小さいところからはじまります。リユースを促すことも、小さいところからはじめる必要があります。
テイクアウトではなく、店内の利用をすすめたり、再利用カップを紹介したりするなどの小さい行動も、蓄積されてより大きな変化に繋がります。
例えば、メニュー看板に「リユースカップ」のオプションを提示して、お客さんが自らその選択をできるという道筋を立てることも効果的でしょう。
「自分で選ぶ」という意識的な行為がリユースへの変化を後押しします。
Think creative
多くの人にとって、エコフレンドリーな行動をするのは、気が重いことでもあるみたいです。エコな行動をしたときに、その行動単体でどれだけのインパクトがあるのかを「見える化」することが大きな鍵です。実感を持つことで、より能動的に参加しようという気が起こるのです。
例えば、お店にあるブラックボード等に「リユースカップを利用された人の数」を書いて、実際にどれくらいの人が参加しているのかをわかりやすく伝えるのも効果的かもしれません。
お客さんにとってわかりやすい形で参加してもらうことで、カフェがお客さんのことを思っているということも伝えられたら、とても素敵ですね。
Benefits to your brand
このようなエコな実践を取り入れることで、ブランドにとってもたくさんのメリットがあります。
顧客ベースを獲得できる
若年層はもちろんのこと、今では老若男女問わずサステイナブルな消費に関心を寄せています。エコにコミットしているということが認知されることによって、より強いブランディングとなります。
イノベーションを起こす
社会変革を起こすのに、マニュアルはありません。新しくサステイナブルな習慣を身につけることで、他の意思決定に対してもよりイノベーティブに発想できるようになるのではないでしょうか。ひとつの習慣が、より大きな変化に繋がることを私たちは期待しています。
他のカフェとの差別化を図る
美味しいコーヒーという価値は間違いなく重要です。しかし、それに加えて社会的な責任を果たしているカフェは、プラスアルファの付加価値が加わります。他のお店との違いを見せるためにも、持続可能性を意識した行いはとても効果的です。